NHKの朝の顔、博多大吉さんが『あさイチ』を欠席昨年12月の第一週、2日(火)からNHKの『あさイチ』(月~金 前8:15)をMCの博多大吉さん(54)が欠席しました。3日に鈴木奈穂子アナウンサーが大吉からの手紙を読み上げ、「博多大吉です。不注意で転んでしまい、顔をケガしてしまいました。顔の傷が目立つため、みなさんをビックリさせてしまうかもしれないので今週はお休みさせてください。ごめんなさい。ケガの回復に努めます」と伝えました。博多華丸さんが「この年になると受け身が取れない…顔からいったみたい」と説明。鈴木アナは「大人の転倒はもう、危ないですからね」、華丸は「50代過ぎたら本当に、転んだりありますんで、みなさんもご注意ください」と呼びかけました。転倒・転落死が交通事故死の3倍!大吉さんの転倒、番組欠席の少し前の11月下旬、連日のクマ被害報道の隙間を突くようにテレビやネットニュースで、転倒や転落によって亡くなった人が1万人を越え、交通事故で亡くなった人の3倍以上と報じました。この一連の報道は、厚生労働省の人口動態統計の発表を受けてのものですが、寒くなると転倒事故が増えるので注意喚起をする目的もあります。大吉さんの転倒・欠席のニュースでこの報道を思い出した人もいるのではないでしょうか。私はこの報道に驚くと同時に深く納得もしました。実は3年ほど前の4月、心地よく酔っていたのか、横断歩道を渡っている時に小さな段差につまずき転倒し、頭を打ち意識を失って救急搬送された事があります。意識が回復したのは、左目の上を縫われている最中でした。鼻と右手親指を骨折し、前歯も一本折れていました。私も大吉さんと同様顔から、しかも盛大に前向きに転倒したと思われます。あのまま意識が戻らなければ今頃このコラムを書くこともできなかったことになります。人口動態統計によれば、令和6年の不慮の事故による死因の1位が「転倒・転落・墜落」によるもので11,935人に上ります。交通事故による死亡は3,511人ですからその3倍以上です。東京消防庁によると、転倒によるけがで救急搬送される人は、毎月約7千人で、12月は1万人近くまで増加すると伝えています。東京だけで毎年7~8万人が転倒して救急搬送されているのです。恥ずかしいから黙っているだけで意外と身近にも私の周りにも、(私も含めてですが)救急搬送されたり、救急搬送されなくても骨折したり病院で手当を受けたりした人が複数人います。Facebookを見ていると、知り合いの経営者が顔に絆創膏を貼った姿を投稿していたこともあります。救急搬送されるほどでなくても、日常生活でも転倒は珍しいことではありません。階段の踏み外しや雨や雪道でのスリップ、小さな突起や段差に気付かずつまずくなど誰もが一度や二度は経験しているはずです。多くの場合は恥ずかしいので、家族にも周囲にも黙っていることがほとんどです。骨折やケガをしても、顔に傷がなければ黙っていたり原因を濁したりしがちです。みなさんの職場でも周囲を見渡してみていかがですか?お隣の同僚に尋ねてみると、実はころんで大変だったというような話があるかもしれません。死亡だけでなく労災でも原因の一位仕事に就く多くの人にとって、寝ている時間を除けば1日の大部分は働いているか移動に費やされます。転倒事故も必然的に就業中や通勤途中に発生することが多くなります。被雇用者にとっては労災の対象となり、雇用主にとっても無関心ではいられません。労災の原因でも一番多いのが転倒で、厚生労働省の発表では2024年は36,378人にのぼっています。転倒災害事故は年々増加傾向にあります。定年の延長や定年退職後の再雇用、人手不足を補うために高齢者の雇用が増えるなど就業者の年齢が上がっていることもあり、雇用者にとって転倒災害防止に向けての取り組みが重要になっています。特に中高年女性比率が高い一部の小売業・社会福祉施設などは中高年女性の転倒災害が増えています。厚生労働省では、特設『職場のあんぜんサイト』に「転倒災害防止対策の推進について」のページを設け、転倒災害防止への取り組みやセミナーの案内、ポスター・リーフレットなどの資料のダウンロードができる様になっています。厚生労働省の転倒災害の防止ページからダウンロードできるリーフレットでは、特に中高年女性の転倒災害が増えていることを背景に、「中高年齢の女性を中心に」版が一番に紹介されています。「つまずく」「滑る」防止から転倒の原因を作るのは「つまずく」、「滑る」が最も多いとされます。厚労省のサイトからダウンロードできるリーフレットにも、その原因と対策が紹介されています。つまずく原因の排除にはバリアフリー化や障害物の撤去など、目に見えやすいので対策も無理なく考えられます。一方、滑りの防止は原因が見えづらく注意が必要です。大型商業施設や高層のオフィスビル、ホテルなど多くの人が出入りする施設では、床が大理石や滑りやすい素材の所も少なくありません。雨の日の濡れた床は滑りやすく、男性だと革底の靴や女性のハイヒールなどは特に滑りやすくなります。職場やお客様の導線上に、つまずいたり滑ったりする危険がないか点検し、対策してください。放置したまま事故が発生すると、安全配慮義務違反に問われる可能性も有ります。随分昔のことになりますが、私の母も雨の日にあるホテルのロビーで滑って転倒し、骨折してしまいました。今なら安全配慮義務違反を問われる事案だったかもしれません。自らの行動の見直しも先にも書きましたが、酔って転倒したときには家族やクライアント様にも随分心配とご迷惑をおかけしてしまいました。それ以来、暗くなってからは外での飲酒は控えるようにしました。お酒の誘いは明るい昼間優先。どうしても夜の会合に参加する場合はお酒を控えめに。博多華丸さんが言うように、50歳を超えると思わぬ所で転ぶこともあります。まだまだ寒い日が続きます。職場でいくら対策をしても、職場を離れた日常の行動で転倒して迷惑をかけないよう注意しましょう。